2021-09-11
あらすじ
青い薔薇の誕生が新聞記事で報じられた。 青い薔薇が自然の交配で誕生する確率はゼロに近いが、この薔薇は交配により誕生したものだと言う。 時を同じくし、ある大学の研究により、遺伝子を組み替えることで青い薔薇を誕生させることに成功したことが新聞記事で報じられた。
青い薔薇を研究している教授に話を探りを入れてほしいという依頼で、マリアと漣は2つの青い薔薇を作った人物に会いに行く。
青い薔薇の話を聞いた翌日、マリアと漣は教授が殺害されたという連絡を受ける。2人は捜査を始めるが…
ストーリー構成
青い薔薇と教授の殺害のストーリーと教授の元で居候になる男の子の過去のストーリーの2つが交互に展開されていく。
交互に展開されていく形は前作(リンク)と同じ。
過去のストーリーと現実のストーリーが同時に進み、読者はこの2つがどう交わるのかが楽しめるところとなる。
感想
前作同様、2つのストーリーが展開していく様子が面白かった。 オチの回想部分が若干長いと感じたが、どんでん返し的なオチは良かった。
犯行の動機やなぜ2つの青い薔薇の発表が同時期だったのかがメインの謎になる。一方、教授の事件についてのトリックは割とあっさり印象だった。how やhow done itというより、why done itを感じられるストーリー作りを楽しめる。
ストーリー構成や伏線の張り方など最近のミステリらしい感じで面白かった。