シリーズ9作目。ラストの1個前
あらすじ
日本のウォーカロンメーカーであるイシカワの社長や幹部などが乗っている飛行機が行方不明となった。 また、同じタイミングで九州になるイシカワの研究所が占拠される事件が起きる。犯人からの声明はなく、目的は不明。
これらの事件の関連性はあるの、犯人は人なのか人口知能なのか….
感想
キガタの活躍シーンが良かったです。 ストーリー的には進んだというより関連シリーズの復習という感じでした。 次作でWシリーズもラストなので、おさらいということでしょうか。
読者的には関連シリーズで明らかになっていたことを、ハギリやウグイが知るという感じでした。
研究施設での膠着した状態が長く、読むの時間かかった印象。
次の「人間のように泣いたのか?」でWシリーズラストということで、このシリーズどのように幕引きとなるのか楽しみです。
ストーリーメモ
乗客200人が乗る飛行機が行方不明となった。乗客には日本のウォーカロンメーカーであるイシカワの社長や幹部なども含まれていた。
同じタイミングで、イシカワの研究所が占拠される事件が起きる。 犯人からの声明はなく、立てこもっている様子。犯人が人なのか、トランスファなのか人工知能によるものなのかも不明。
警察のウォーカロンも突入するが、連絡が途絶え、帰ってこない。膠着した状況であった。
ウグイ、アネバネらの情報局員はすでに現地に到着していた。 ハギリと田中はウグイからの要請により、現地に向かうことに。
3度目の突入が行われる。ハギリらはドローンで内部に向かう。
戦闘が行われた形跡はないものの、研究施設に併設されている居住区で、倒れているたくさんの人を発見する。 一酸化炭素中毒の様子。
更に奥では、研究施設を管理するメインコンピューターである、カンナを発見。 対話を試みるもののデータはリセットされていた。
ハギリは情報局に戻り、しばらく平穏な日々を送る。 調査の結果、行方不明になっていた飛行機とカンナが通信し、なんらかのデータを送信している様子。 このデータは、イシカワのウォーカロンの生産に関わる秘匿情報である可能性が高い。 飛行機に対してネットワークを使った外部からのアクセスは遮断されており、 宇宙空間にいる飛行機に直接アクセスする必要があることがわかった。
危険な作業である。ウグイが立候補するが、ハギリが反対する。 途中までではあるがデボラの支援も可能なキガタが向かうことに。 宇宙空間の飛行機の中でトラブルはあったものの、無事に帰還するキガタ。
一方、地球ではハギリとウグイが事件のあった研究施設を訪れていた。 そこで、メモリーチップを回収。回収後キガタを迎えに。
ハギリは研究者であるため、今回回収したチップから得られたイシカワの情報は与えられず、研究を行う日々を過ごしていた。 そんな中、ハギリはキガタとアネバネを連れ、京都の国立博物館を訪れた。 そこには、クジ・マサヤマのネットでは公開されていない記録が管理されていた。 真賀田四季がミチルの一部を入れていたレゴブロックが展示してあった。 写真や物品を見る一同。その中で、機械に入れられた脳とその隣にロイディが写ったものを発見した。
伏線など
今回出てきた情報は、
- 京都の事件でサエバ・ミチルとクジ・アキラは体に致命的なダメージを受けた
- 生存のためロイディの体にサエバ・ミチルの脳を入れ、クジ・アキラの体を操って生き延びる手段をとった
と、めぼしいのはこのくらい。この辺りは、関連シリーズで明らかになっていたところだと思います。