2021-12-03

あらすじ

高校生のピップは、夏休みの自由研究として、ある殺人事件の調査をすることにした。 5年前にピップの住んでいる町で起きた事件であり、被害者と加害者はともにピップの通う高校の生徒であった。

加害者とされる人物は事件のあと自殺したとされており、それで事件は解決となっていた。 しかし、加害者とされる人物の家族は、その後も町では腫れ物として扱われていた。 センセーショナルな事件であったこともあり、事件の調査は深入りしすぎないようにと、ピップは担当教員に言われていた。

しかし、ピップは実際の犯人は別にいると考えていた。 そこで、自由研究という名目で事件を詳しく調査することにした。 事件の関係者にインタビューを行い、被害者や加害者の人間性や人間関係が明らかになっていくのだが…

構成

ピップ目線と、ピップと事件関係者とのインタビュー形式の2つで時系列通りに物語が進む。 シンプルな構成。

感想

素人探偵の設定が好きだったので楽しめた。素人がゆえの推理や行動にハラハラさせられた。 主人公であるピップの視点と、事件の関係者にピップがインタビューした形式で進む物語も目新しくて面白かった。 ピップの心理描写がしっかりあって没入感があって良かった。 事件に対するヒントの提示のされ方も調度良いテンポ感で楽しめた。 犯人は予想外ってわけではなかったかなぁ…

タイトルにも使われている自由研究だが、EPQ(extended project qualification)と言うもので、 高校の卒業資格で大学の入学にも必要なものだそう。日本で言う自由研究とは感覚が違っている。

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